11-5 古い考えと新しい考え

弓道の射法を科学的に追求していく時、現代の弓道書よりも、意外にも昔の(江戸時代)の極意書の方が論理的に考えているのに驚かされます。
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11-4 三十三間堂の通し矢

三十三間堂の通し矢は、鉄砲の出現で武器として意味を失った弓道が、武士道の名誉を賭けて魂と肉体の限界を競うことで、弓道史の中で燦然と光り輝くイベントでした。三十三間堂は京都の国宝のお堂で、正面には階段などがあり入り組んでいますが、お堂の裏側は縁側が回廊となっており、障害物なく長さ66間の一直線になっています。
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11-3 竹林流の射法

私の学んだ流派は尾州竹林流と言います。江戸時代の初めに僧籍である石堂竹林坊如成が四巻の書(一遍の射)を伝えて、日置流竹林派と呼ばれました。
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11-2 流派の因果は巡る

日本弓道連盟の標準とも言えるような本多流が、始めは日置流の一派であったという嘘のような本当の話です。言い換えると、正面打ち起しの本多流が実は斜面打ち起しの日置流であったということです。
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11-1 流派の系譜

古い時代の弓道は神道流、日本流(やまとりゅう)、逸見流があり、鎌倉時代に源氏の武田流、小笠原流がでました。小笠原家は足利将軍家、徳川将軍家の弓馬の指南役として、武術と礼法を教える文武両道の家柄であり、古い射法ながらとくに射礼の面から現代弓道においても指導的な役割を担っています。
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10-7 悪癖の治療の冷熱について

悪癖の治療は、何の基準、規矩から狂っているか、その根本原因を突き止めなければ、処方箋が出せないし、これを誤ると、指導される射手は悪癖がこじれてさらに難しくなり、かえってひどいスランプに陥ってしまいます。指導する人はその問題点の原因を的確に把握できなければ、指導すべきではありません。
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10-6 射の改造

一寸まじめに射の改造を考えています。
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10-5 六道に迷うもの

ここでの六道とは射法七道には関係なく仏教の地獄、極楽のことで、弓道の修行の迷いにはきりがないことが古書に書いてありました。
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10-4 五部の詰めと五緩

1.五部の詰め
会の詰め合いは五部の詰めが最良です。これは全身で詰めを行うので、総部の詰めと呼ばれ、詰め合いと同時に伸び合いをもって効かし、胸の中筋に楔を打ち込んで弾き割って両手両肩が同時に離れます。これが理想の離れ「四部の離れ」です。逆に云えば、四部の離れを出すために、五部の詰めを行うものとも云えます。
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10-3 三病について

弓の病としては、早気、持たれ、緩みが三病と云われ、罹ると容易ではありません。
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小笠原流 流鏑馬

小笠原流 流鏑馬 | 小笠原流が各地の神社で奉仕する流鏑馬を網羅した写真集。各地それぞれの行事の特徴や装束が美しい写真で解説される。観覧者が通常見ることのない稽古の様子や小笠原流の歴史についても書かれており読み物としても興味深い。数百年の時を経て継承されてきた古流の現在を記録し後世に残すという意味で資料としての価値は高い。

小笠原流弓と礼のこころ

小笠原流弓と礼のこころ | 小笠原流宗家(弓馬術礼法小笠原教場三十一世小笠原清忠)著。一子相伝800年の小笠原流の歴史や稽古法などについては40年程前に先代宗家の著した書があるが、本書では加えて武家社会終焉以来の「家業を生業とせず」という家訓を守ること、そしてこの平成の世で礼法のみならず弓馬術の流儀を守ることへの矜恃が綴られる。

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本 | のうあん先生こと正法流吉田能安先生の教えを門人達が記録した書籍。のうあん先生は古流出身ではないが、古流を深く研究した上で現代正面射法を極めた人といえる。射法についての解説はもちろんのこと、伝説の兜射貫きや裏芸といわれる管矢についての記述も読み応えがある。

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