home >  弓道四方山話 > 巻の七 「十文字の巻」

7-1 会の形(その1)

会の形は引き分けの弦道の結果です。従って会に入ったらもう直せません、そのままです。しかし、弦道のときには、会から戻したのが弦道だと云い、鶏と玉子とどちらが先ですかの関係になります。ようするに自分に合った引き方、射形を見つけ、反復して、体で覚えさせて、正しい弦道を見つけると云う手順でしょうか。
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7-2 会の形(その2)

会の形の中庸は三重十文字にあると云いましたが、今日はその規範から外れた癖について述べましょう。
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7-3 会の形(その3)

上から見たとき両肩は矢筋と平行ですが、横から見て十文字が前後左右に偏る癖があります。
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7-4 会の形(その4)

会の形で物見(頭持ち)は重要です。真っ直ぐに向けた物見の形は唯美しいだけでなく、押し手が効き、三重十文字も決まります。
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7-5 会の形(その5)

会の形は45度の中庸に対して、縦引きと横引きに大別されます。縦引きは肘が45 度よりも縦に入る引き方であす。これは肘が決まりにくいですが、離れは出やすいです。勝手を大きく引いて、腕相撲のように肘が立っているのを手繰りと云い、どこまでも引けるので、苦しく荒い離れとなり、ひどくなると緩む原因となります。
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7-6 会の力の力学

離れの働きを考える時、よもやま話の始めの頃に書いた力の働きについて改めて追記したいと思います。
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7-7 懸け金

私は会における懸け口はツールボックスの懸け金、あるいは自転車のスタンドに似ていると思っています。すなわち右肘は右肩を梃子にして、懸け口を絞り込んで、詰め合いをするのが骨法であり、ここをカチッとロックするのがツールボックスの懸け金のように思えるからです。
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7-8 楔について

詰めあい伸び合いには楔と云う云葉が多くでてきますが、楔には2種類の意味があります。
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7-9 詰め合い、伸び合い

詰め合い、伸びあいには「射は弓を引くにあらず、骨を射ること肝要なり」、云い換えれば骨、関節を嵌めて引くことが前提です。この上で、心を総体の中央に起き、胸の中筋に従い左右均等に引き分けて会に至ります。このとき三重十文字、五重十文字が規範であることは当然です。
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7-10 丁度いい矢束

矢の引く長さを矢尺とか矢束といいます。正しくは矢の長さが矢尺で、引く長さが矢束です。
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