home >  弓道四方山話 > 巻の六 「掛け橋の巻」

6-1 押し3分の2、引き3分の1の矛盾

「押し3分の2、引き3分の1」は物理学の作用・反作用の法則に矛盾しないでしょうか。これは単純に見れば、明らかに間違いであり、押しと引きの力は動かなければ等しいのが正解です。
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6-2 烏兎の懸け橋

目中てに用いる烏兎の懸け橋と云う心は、烏はからす、兎はうさぎなり。弓手をからす、妻手をうさぎと云い、矢を懸け橋と名づけ、左右真っ直ぐなるを懸け合いと云いしなり。
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6-3 引き分けを返して打ち起す

竹林派の伝書(本書)を読むと、打ち起しの段階で弦道の意識をもち、会の働きを引き分けに返し、弓構えに返して行いなさいと云う主旨の記述が出てきます。
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6-4 弦道

弦道は正しい会の形をまず覚え、それから引き分け、大三に戻り、弓構えに戻る道筋、レールのことです。丁度良い矢束と正しいレールが見つかり、これを体に覚えさせれば、いつも決まった会に納まり、的に向かった離れが自然に出せるようになるはずです。
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6-5 弦道(その2):引分けの曲線

引分けの力を時間軸でグラフに表すと、矢を徐々に引き込むに従い、段段増加して会の最大値に漸近する曲線が理想であると思います。引き分けでは弓の戻ろうとする力よりも引き分ける力が強いので、胸が開いて引き込むことができますが、会に至ると矢束が一杯となり、それに対応して最大値となり(十文字が形成され)一杯となります。
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6-6 弦道(その3)リズム、体重移動

弦道を考えるときリズムも大切な要素ではないかと思います。体配において息合いは4拍子のリズムを伴って行うことを教わりましたが、行射における息合いも同じであろうと思います。
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6-7 矢筋、矢乗り、弦道、矢通り

矢筋、矢乗り、弦道、矢通り、などよく似た云葉について、例によって我流の説明を致しましょう。
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6-8 比人双について

竹林流の理想の射形に「比人双の位」と云う難解な云い伝えがあります。これは、一云で云えば、理想的な射形は対称形になっており、「比人双」と云う字はいずれも対称的な形になっていることから付けられたものです。
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6-9 弓手の肘の働き

弓手の肘の使い方については、伸ばしきって絞り込むのと、素直に真っ直ぐ推すもの、少し受けるような弾力を持たせたものの3種類くらいがあります。
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6-10 絞り込みの味

懸けの使い方で絞り込みの話をしましたので、少しくどいようですが、もう少し続きをお話ししましょう。
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小笠原流 流鏑馬

小笠原流 流鏑馬 | 小笠原流が各地の神社で奉仕する流鏑馬を網羅した写真集。各地それぞれの行事の特徴や装束が美しい写真で解説される。観覧者が通常見ることのない稽古の様子や小笠原流の歴史についても書かれており読み物としても興味深い。数百年の時を経て継承されてきた古流の現在を記録し後世に残すという意味で資料としての価値は高い。

小笠原流弓と礼のこころ

小笠原流弓と礼のこころ | 小笠原流宗家(弓馬術礼法小笠原教場三十一世小笠原清忠)著。一子相伝800年の小笠原流の歴史や稽古法などについては40年程前に先代宗家の著した書があるが、本書では加えて武家社会終焉以来の「家業を生業とせず」という家訓を守ること、そしてこの平成の世で礼法のみならず弓馬術の流儀を守ることへの矜恃が綴られる。

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本 | のうあん先生こと正法流吉田能安先生の教えを門人達が記録した書籍。のうあん先生は古流出身ではないが、古流を深く研究した上で現代正面射法を極めた人といえる。射法についての解説はもちろんのこと、伝説の兜射貫きや裏芸といわれる管矢についての記述も読み応えがある。

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