2-7 和弓では自分で狙いが判らない

アーチェリーでは半身で引き、矢乗りは自分の目で見ながら引くので、どこを狙っているかは自分で判ります。日本の弓以外の弓はほとんど、鉄砲の照準と同じように自分の目でねらいを定めます。すなわち右目で見る場合には弦を右目の線上に合わせ、両目で見る場合には弦を鼻、あるいは口割(縦の線)に合わせることで照準ができます。しかし和弓では矢が頬にあり、目線と偏芯しているので自分の目で自分の矢の方向を照準することができません。半割にすれば矢乗りは的に向くと云われていますが、それは標準的なことであり、直接自分の目で確認できないもどかしさがあります。
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2-6 外れの誤差論

自分はどうして中らないのだろうと思う時、自分の射が理想的な射法に至らないためと勝手に解釈し、卑下していませんか。
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2-5 矢の回転について

石岡先生の「弓道の新研究」に、矢羽の働きによって矢には回転運動が作用して矢飛びが正確になり、的中が向上すると云う主旨のことが書かれていました。そのとき、私は矢が安定するのをコマ作用のことを云っていると思い、これはないと思いました。
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2-4 偏芯モーメント

弓は力で引くな骨で引け、とか骨法と云う云葉を日置流、竹林流ではいいます。私も骨にはめて引き分ける考えを信奉しています。では極端な話、骸骨が弓を引くとどうなるか考えてみましょう。
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2-3 弓の強さと厚さ、接着剤の働き

弓を手入れする時、乾いたタオルで弓の側面(側木)を良くしごきます。これは湿度を良くふき取ることであり、弓の合板の接着を管理することです。
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2-2 続・弓の薀蓄

洋弓と和弓と比べて見ましょう。
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2-1 弓の薀蓄

日本の弓が世界の弓のなかで一番長くて美しいということが教本の始めに書かれています。
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1-9 弓道の幻影

弓道の達成と云うのは、道路の逃げ水のように追いかけても追いかけても追いつかないように思える、あるいは二十日ネズミの回転車のようにいつまでたっても進歩せず、くるくると堂堂巡りしているようにも思えます。
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1-8 夢中と覚醒と無念夢想

心技体については弓道教本1巻の序論や4巻(村上先生)に書かれています。私も凡人ながら弓の楽しみとしての気持ちについてまねごとを書いてみたいと思います。
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1-7 五行陰陽道について

射法訓の最後に「金体白色西半月の位なり」と云う難解な云葉があります。この意味は長い間判りませんでしたが、古書に五輪砕き(くだき)として、五行陰陽道のことが書かれていましたので、よくは判りませんながら、我流の解釈をしてみましょう。
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小笠原流 流鏑馬

小笠原流 流鏑馬 | 小笠原流が各地の神社で奉仕する流鏑馬を網羅した写真集。各地それぞれの行事の特徴や装束が美しい写真で解説される。観覧者が通常見ることのない稽古の様子や小笠原流の歴史についても書かれており読み物としても興味深い。数百年の時を経て継承されてきた古流の現在を記録し後世に残すという意味で資料としての価値は高い。

小笠原流弓と礼のこころ

小笠原流弓と礼のこころ | 小笠原流宗家(弓馬術礼法小笠原教場三十一世小笠原清忠)著。一子相伝800年の小笠原流の歴史や稽古法などについては40年程前に先代宗家の著した書があるが、本書では加えて武家社会終焉以来の「家業を生業とせず」という家訓を守ること、そしてこの平成の世で礼法のみならず弓馬術の流儀を守ることへの矜恃が綴られる。

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本 | のうあん先生こと正法流吉田能安先生の教えを門人達が記録した書籍。のうあん先生は古流出身ではないが、古流を深く研究した上で現代正面射法を極めた人といえる。射法についての解説はもちろんのこと、伝説の兜射貫きや裏芸といわれる管矢についての記述も読み応えがある。

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