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9-4 離れを弓に知らせぬぞよき

「よく引いて曳くな、抱えよ保たずと、離れを弓に知らせぬぞよき」は竹林流の奥義です。例によって私流に解釈しましょう。
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9-5 雨露利の離れと剛々正直について

竹林流の古書に、理想の離れとして雨露利の離れについて書かれたものがありました。「雨露利とは雨露の落つる如くやわらかになる味なり、その心少しも邪気がなく、自然の心にて射形もその心を勘へよとの事。云語筆舌に語りがたく、宜しく悟るべきなり」とあります。
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9-6 鸚鵡の離れ

古書に、最高の離れが以下のように3種類出てきます。しかし、真の最高の離れは何かとは決めていません。竹林では一つの理想の射を決めるのではなく、その人その人毎の骨法に相応な射法を理想としているので、いずれも「至極軽妙な離れの」ニュアンスを云い換えて、説明しているのであって、根本は同じと思われます。
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9-7 六凶の離れ

弓道教本4巻の故村上先生の離れに、6つの嫌うべき離れがあります。
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9-8 離れの悪癖

離れの悪癖を大別すると、左右がアンバランスなもの、押手の離れが悪いもの、勝手の離れが悪いものの3種類になります。
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10-1 過去、現在、未来

「過去身、現在身、未来身」と云う難解な云葉について、我流の考えを述べてみましょう。この云葉は無論、会者定離の仏教語からきたものであり、いいかえれば輪廻の世界、生前の姿、現在の姿、あの世の姿と云うことでしょうか。
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10-2 弦音

良い弦音が出るためには、勘の良い弓、弓に合った弦、張りの高さなどにもよりますが、鋭く軽妙な離れが出るときに少し高めの澄んだ鋭い弦音がします。逆に弓の状態が悪い時、離れが悪いときには、割れた竹でたたいたような鈍い音がします。
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10-3 三病について

弓の病としては、早気、持たれ、緩みが三病と云われ、罹ると容易ではありません。
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10-4 五部の詰めと五緩

1.五部の詰め
会の詰め合いは五部の詰めが最良です。これは全身で詰めを行うので、総部の詰めと呼ばれ、詰め合いと同時に伸び合いをもって効かし、胸の中筋に楔を打ち込んで弾き割って両手両肩が同時に離れます。これが理想の離れ「四部の離れ」です。逆に云えば、四部の離れを出すために、五部の詰めを行うものとも云えます。
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10-5 六道に迷うもの

ここでの六道とは射法七道には関係なく仏教の地獄、極楽のことで、弓道の修行の迷いにはきりがないことが古書に書いてありました。
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小笠原流 流鏑馬

小笠原流 流鏑馬 | 小笠原流が各地の神社で奉仕する流鏑馬を網羅した写真集。各地それぞれの行事の特徴や装束が美しい写真で解説される。観覧者が通常見ることのない稽古の様子や小笠原流の歴史についても書かれており読み物としても興味深い。数百年の時を経て継承されてきた古流の現在を記録し後世に残すという意味で資料としての価値は高い。

小笠原流弓と礼のこころ

小笠原流弓と礼のこころ | 小笠原流宗家(弓馬術礼法小笠原教場三十一世小笠原清忠)著。一子相伝800年の小笠原流の歴史や稽古法などについては40年程前に先代宗家の著した書があるが、本書では加えて武家社会終焉以来の「家業を生業とせず」という家訓を守ること、そしてこの平成の世で礼法のみならず弓馬術の流儀を守ることへの矜恃が綴られる。

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本

弓の道 正法流入門―武道としての弓道技術教本 | のうあん先生こと正法流吉田能安先生の教えを門人達が記録した書籍。のうあん先生は古流出身ではないが、古流を深く研究した上で現代正面射法を極めた人といえる。射法についての解説はもちろんのこと、伝説の兜射貫きや裏芸といわれる管矢についての記述も読み応えがある。

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