home >  弓道四方山話 > 巻の五 「母の巻」

5-11 自然な取り懸け

竹林では懸けのことも会と呼び、繋ぐ(つなぐ)、懸(かける)と言う字を用いて、かけと言い、八節の会と2つの意味を持たせています。結んだ懸けが必ず離れることから会者定離に喩えて云うのも同じです。
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5-12 懸けの手術(続・朝嵐の懸け)

朝嵐の懸け(弓懸け、弽、ユガケ)と称して、懸口の溝の位置が親指の付け根ではなく、10mm位指先のほうにつけた四つガケを購入しましたが、使いこなせなくて困っていることと、弓具店に溝の角度が斜めすぎるので、直したいと依頼したら「四つ懸けは大筋違いと云うて斜めになっているものですので、慣らしてください」と云われて、かわりに「朝嵐の教えを受けて 射るならば 昼おば過ぎて 夕嵐になるなり」と書いた手ぬぐいを頂いた話を以前に書きました。
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5-13 相応の懸け、懸けの五品

時の手の内(吾加の手の内)に対して、相応の懸けにて弦道を作るべしと有ります。
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5-14 矢色、篦じない(のじない)

矢が尻尾を振りながら飛んでいくのを矢色が出ると言いますが、気持ちよくないですね。素直に真っ直ぐ飛ばしたいものですね。
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5-15 私の弓と懸け

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写真の弓は小山弓具店の清芳です。これはひごと外竹、内竹の間にカーボンが入っているハイブリッドタイプの竹弓です。私は17、19、23、25キロの4本の弓(一橙斎、大庵清心、清芳、清芳)を所有していています。普段は少し強すぎますが23キロで練習し、25キロは家でトレーニングに使っています。籐は平籐にしています。
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5-16 馬手の捻りの過不足(不及)

馬手の捻り具合の過不足(不及)について、星野勘左衛門の注釈を現代風に紹介しましょう。
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5-17 射法と懸けの関係

弓道誌の7月、8月号に「射法と懸けの関係について」という題名で、故魚住文衛先生(恩師)の弓道論文が掲載されています。文衛先生は5年前に逝去されましたので、これはご子息である愛知県連会長の魚住一郎範士が編集されての執筆です。
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5-18 会 -抱え-

竹林流の「四巻の書」は竹林坊の原作を2代目貞次が改定・編集したものです。

四巻之書 初勘之巻 七道 六、会
一に一文字、恵休善力一大事の口伝也。
二に十文字、此十文字は惣体にも口伝在之、詰の十文字共云儀なり。
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5-19 会 -懸けの指使い-

前回の話の続きです。星野勘左衛門は「四巻之書 初勘之巻 七道 六、会」の本文を以下のように解説しています。竹林では「会」という言葉を、会と懸けの二通りにかけて云いますので、ここではもっぱら馬手の懸けの結び方を解説しています。
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5-20 柔らかい離れ口はお札を数えるように

柔らかい手の内に釣り合うのは、柔らかい離れ口です。これは父母の釣り合いと云って、左右の釣り合いであり、和合といいます。
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