home >  弓道四方山話 > 巻の四 「父の巻」

4-11 吾加(五箇)の手の内、三毒、瞋恚について

弓道四方山話の「父の巻」に、吾加(5箇)の手の内の一つに三毒があることを以前に書きました。今日はそれに関連して、奈良の松岡先生(Webサイト「弓道への誘い」を開設している)にご教示いただきましたことに触れてみたいと思います。
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4-12 押手の指の整え方

押手の手の内について相当以前の弓道誌だったと思いますが、範士級の先生方が射技の真髄について座談会形式で見解を述べておられたのを読んだ記憶があります。 この中で、司会の先生が座談会の先生方に押手手の内で、中指の使い方について質問していました。
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4-13 続・押手の力学的作用

以前にも書きましたが、押手の作用について続編を書いてみたいと思います。前にも書きましたように矢筋方向をX軸とし、体の脇正面の水平方向をY軸、首筋を通る上向きをZ軸と定義し、射形を分析してみよう。図が有ると判りやすいですが、弓道教本の弓道八節の図解を参考に分析します。
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4-14 正直とは

吾加の押手の一つに骨法陸がありますが、この陸とは「りく」、あるいは「ろく」と呼び、直角にピタッと平らに張り付く状態をいいます。凸凹があって直角にならない状態を「不陸」があるといいます。
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4-15 上下開閉のこと

「上下開閉」と云う言葉は、竹林の伝書には「鵜の首」の手の内において、上は親指と人差し指の間を開き気味にして、下は小指を閉じて小さくする押手として説明されています。また、上を柔らかくして、下を強めに握るのは、卵を握るようにとか、鳥の雛を握るようにと云う卵中とも、あるいは親指、小指薬指で握る三毒とも共通しています。
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4-16 卵中の手の内は卵を落とさないように

通勤電車の中で、弓道のことを考えていましたら、「卵中の手の内というのは卵を握るようにというが、むしろ卵を落とさないようにすべき」と思いつきました。これは思いつきだけで書いていますので、これを定説とは思わないで、眉に唾を付けて読んで下さい。
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4-17 手の内を柔らかくは緩めることではない

手の内を「どこまでも柔らかく」との指導を受けましたが、これは初心者の指導において誤解を与える恐れがあると思います。
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4-18 柔らかい離れ口はお札を数えるように

母の巻へ移動しました。

4-19 らんちゅうの手の内

五箇の手の内の1つに鸞中(らんちゅう)の手の内があり、昔の伝書では卵の字を秘して鸞の字を用いるとあります。
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4-20 鵜の首の手の内

押し手の極意として、五箇の手の内の1つに「鵜の首」があります。浮きたる手の内といい、上押し気味ながら手の平に空間を作って軽く押す手の内です。親指と人差し指の又(虎口)を開いて線として押し、下側の小指、薬指を詰める上開下閉の手の内です。これは、鵜が飲み込んだ魚を漁師が出させるときの手の使い方という説明もありますが、よく判りません。
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