home >  弓道四方山話 > 巻の参 「修学の巻」

3-20 修学ということ

竹林流では弓道の修行の段階に「受」、「智」、「修学」、「自師」、「賢覚」の5段階があることを以前に書きました。

1.「受」は最初の段階であり、先生の言う所を素直に受けて修行する。まだ理屈も判らないので、教えられたとおり行なうように頑張ること。初心から初段位程度である。

2.「智」は教えられたことの意味を考えて、判らないことは先生に聞いて理解する段階であり、二、三段程度である。

3.「修学」は先生に教えられたことの意味を理解し、実行するため修行、勉強、鍛錬を行なう段階であり、4,5段程度。

4.「自師」は練達の士、自ら師となり後輩を育てる称号者をいう。

5.「賢覚」は免許皆伝の最高位の範士の段階である。

受、知、修学は先生の教えを段階に応じて勉強して、頭で理解して体で鍛錬することが肝心です。ただ単に同じことを機械的に繰り返し行なうのはロボット弓であり、正直な弓ではないのです。

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