home >  弓道四方山話 > 巻の八 「石火の巻」

8-11 ビクリについて

会で、もう一寸頑張ろうとする時、突然ビクリがきます。これは突然のくしゃみと同じように、反射神経のなせる業ですので、容易に止められるものでありません。

私の場合には、練習の時にはそれ程でもありませんが、試合などで気持ちが高ぶっている時、1本目が上手くいって、2本目に入って会を詰めてもう一つ頑張ろうとするときに大きなビクが来ます。気持ちがまだまだと思っているのに、体が反射してしまうためと思います。

日頃、放しではなく自然な離れでありたいと願い、弓にも身にも知らせぬ離れを目指していますので、気持ちとは裏腹に体が反射してしまうのはなかなか難しいです。

でも、ビクが出てしまうとガス抜きをしたように、気持ちは一寸おさまりホッとします。しかし、力は一寸苦しくなっていますし、場合によっては指が外れそうになっています。先日の試合では2度目のビクまで出て、発作のようになり自滅してしまいました。

ビクで苦しんでいるのは上級者や先生も多いので、これは簡単には直らない証拠といえます。自分のリズムを崩さぬように意識すること、離れを意識的に制御することで、精神面を強くすることで、重症にならないようにしたいと思います。

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