5-5 取り懸けの方法について
取り懸けの方法に「直懸け」と「受け懸け」が在ります。直懸けは取り懸けのときに最初から矢筈のすぐ下で懸口を結ぶ方法です。受け懸けは矢筈の10cm位下の所で弦に直角になるように親指を懸け、それをすりあげて親指の帽子に触れない程度の位置で親指と中指を結ぶ方法です。
これらは習慣であり、人の好みでありますが、竹林流(日置流竹林派ともいう)では直懸けを嫌い、受け懸けで行うようにします。これは、直懸けより受け懸けの方が矢筈との微妙な位置関係が取りやすいです。また手先で弦を捻り過ぎるのは好ましくなく、右肘全体で軽く絞るような感じが出しやすいと考えているためです。
そしてこの時の形がそのまま弓懐となり、円相の構えとなります。更にこの取り懸けの角度は大三でも引き分けでも会、離れまで変わらず、弦道、矢筋を決定します。そうすれば、矢こぼれも無く、矢口が開くこともなくなります。
櫻井 孝 | 2001/09/03 月 00:00 | comments (0)
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