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【昭和26年〜】戦後、武道禁止からの復活

戦後、軍国主義排除の目的から、それとの関係が強かった武道は学校教育で禁止された。弓道もその対象とされていたが、昭和26年7月の「文部省通達」によりスポーツとしての学校弓道が認められた。

早速OBを中心に弓道部復活を目指す動きがおこり、翌27年に弓道部が中学・高校につくられた。部員を募集したところ中学生約30名、高校生約15名が集まり、中学弓道部の顧間となった堀田岳成・大野寛順両先生の指導で基本練習を始めた。

当時の高校は2年生の増岡錦也・鈴木英夫・山中邦雄君らが中心になって活動しており、高校1年生には安藤十九二・沢丼良一君らがいて熱心に練習をした。昔の名人の練習を真似て、的前にローソクを点けただけの暗闇の中で的中を試みたり、日の暮の早い秋や冬には、車輪を空回りさせて点けた自転車の前灯で的を照らしてナイター練習をしたりもした。

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