home >  弓道四方山話 > 巻の八 「石火の巻」

8-21 下弓が暴れる

私は普段庭の片隅の物置に巻き藁を置き、3mほど離れた花壇の通路に立って引いています。背後には芍薬、石楠花、クリスマスローズなどの高さの低い潅木があり、花の季節には良い香りがしてとても気持ちがいいです。しかし、会の状態では弓の本弭から背後の植え込みまで30〜40センチ程離れているので、植え込みには掠らない筈ですが、毎回のようにバサッと掠る音がすることに最近気が付きました。
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8-22 「会者定離」とは

「射法八節」における「会」、「離れ」とは、竹林流の流祖・竹林坊如成が僧籍であったため、その弓道書(四巻の書)に仏教用語の「会者定離」から名付け用いた言葉で、それが日本弓道連盟の「弓道教本」に継承されたものです。

「会者定離」とは平家物語の冒頭の名文句に「祇園精舎の鐘の音は諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色は生者必衰の理を表す」とあるように、輪廻を示した言葉であり、命あるものは必ず滅し、「会するものは必ず別れる」という仏教理念から来ています。
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