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【大正7年〜】弓術部の創部

旧制東海中学校で、弓道のクラブ活動が始まったのは大正7年である。知育・徳育・体育による学校の活力発揮のために、4代目伊藤校長の「武道に力を入れる方針をたてよ」との指示の下、鈴木教頭(のち6代目校長)が中心となって弓術部を創設すべく、旧南校舎(木造)の南側に、東向きの的場のみを築いたことを嚆矢とする。

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当時は名古屋市内に弓道家が持つ町道場が数ヶ所あり、東海中学に通う生徒の中にも数名そうした道場で練習をしている者がいたが、学校に造られた的場のみの青空射場で稽古を始めたものの本格的な指導者もなく、単なるクラブ活動としてのスタートであった。その頃の部員は本田寿・渡辺吉根君ら数名であったと聞くも詳細は定かでない。

その後、年々部員数が増加し、大正12年頃には中川定三・中北増太郎・杉村孝治・鵜飼柳三・溝水太郎君らが、さらに水野勇・織田信一君も加わり正式の弓術部となったが、正式の道場で練習が出来ず困っていた。

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