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巻の構成について

「弓道四方山話」における全体構成について少し説明します。巻数を12巻構成としたのは、全体の文章が多くなったので、巻の目録が1頁に収まり、さらに各巻の細目が1頁に収まるように考えて巻数を増やしたためです。しかし結果的に、細目は1頁に収まらなくなり、巻数が多過ぎるため似たものが別の巻に混在してしまいました。例えば四・五巻、六・七巻、八・九巻などはそれぞれ似た内容の巻となっています。
巻構成の分類は概ね以下のような趣旨で行いましたが、一つの文に関連して次の文が出来たりしたので、あちこちに似たものが渾然となりました。また、竹林では「会」という言葉を弓道八節の「会」と「懸けの結び」の意味との両方の意味にかけて用いますので、「会」と「かけ」が混同した分類となりました。おおよその分類とお考え下さい。

巻の壱「天の巻」:弓道の原点、心気の働き、心の持ちかた
巻の弐「地の巻」:弓射の基本、仕組みを合理的・力学的にせまる
巻の参「修学の巻」:技を練る、修学の心得
巻の四「父の巻」:弓手、手の内、剛弱
巻の五「母の巻」:馬手、手の内、懸け(会)
巻の六「掛け橋の巻」:胴造、引き分け、弦道
巻の七「十文字の巻」:総体の十文字
巻の八「石火の巻」:離れ
巻の九「紫部の巻」:離れ
巻の拾「未来身の巻」:残身、輪廻
巻の拾壱「流水の巻」:流派の伝承
巻の拾弐「文の巻」:弓道書との出会い、文化

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