12-22 「射法本紀」概略
2019/04/01 月 12:30
櫻井 孝
この書の「無為=何もしない」、「受ける」の教えは極意であり、手の内にも「嗚呼立ったり」といって、赤ちゃんが握るような無為の手の内があります。これらは長年に渉って修行してきた熟練者が更なる高みを目指すとき、射品射格の向上を目指すとき、貴重な教えとなるはずです。
但し、本書は最も古い弓術書であるので、現代風の「大離れ射法」ではなく、むしろ会の形のままに不動で離れる古流風の「小離れ射法」であると云えます。従って、この考えを頑なに進めると、伸びが止まり、小離れになりやすいので、初心者や若い人には余りお薦めできません。
常に伸びのある射、勢いのある射を目指す方が、こういう考え方を理解した上で、味わいのある射を目指して修行して頂きたいと思います。
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