0014:多度大社流鏑馬祭 その6

見事射抜かれた杉板は真っ二つに
▲見事射抜かれた杉板は真っ二つに

 晴天に恵まれ、勇壮な武者姿を堪能した平成16年多度大社流鏑馬祭りでしたが、一つだけハプニングがありました。

 私の目の前で平騎射の射手が落馬したのです。

 その射手は13歳の女子中学生で、多度大社の馬場で馬に乗るのは始めてとのことでした。

 彼女は 三の的を過ぎたところでバランスを崩して落馬してしまいました。その瞬間、観衆があっと息を呑みましたが、再び騎乗して無事に馬場元へ帰って行きました。その凛とした姿に観衆から大きな拍手が起こりました。

凛とした姿が感動を呼ぶ
▲凛とした姿が感動を呼ぶ

 私は当流に入門した20代の頃に、先輩から「今のうちに騎射の稽古を始めなさい」「騎射を志すなら若いうちに始めなさい」と何度も誘って頂きました。しかし「今は時間がない」とか「そのうちやってみよう」とか思っているうちに、すっかり歳を取ってしまいました。

 今になって「ああ、誘って頂いたときに挑戦しておけば良かったなあ」と思います。今年満40歳になった私が、もしあの女の子のように落馬したら、きっと骨の一つも折れることでしょう。

 当流、小笠原流弓馬術礼法では、礼法・歩射・騎射は真・行・草であると教わります。書にたとえるなら、礼法が楷書、歩射が行書、騎射が草書です。

 礼法はすべての基本であり、歩射を修めて応用編である騎射へ進むのです。騎射は自在の境地といえるでしょう。

 従って、小笠原流の歩射を考察するには騎射を避けて通れないところがあるので、この機会に騎射について少々勉強したことを次稿にまとめておこうと思います。

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文責:峯 茂康


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