0001:射法は寝て待て

 私が初めて弓を手にしてから四半世紀が過ぎました。

 昭和52年に中学校の弓道部に入部し、徒手体操から弓の稽古を始めました。これは弓を習ったことのある方は恐らく一度は体験されているでしょうが、手に何も持たずに弓を引く動作を真似するだけなのに結構難しいのです。最初のうちは手足が思うように動かず、ぐにゃぐにゃとタコ踊りのようになってしまう自分が情けなくて相当ヘコみます。

 私の母校では、上達の遅い新入部員だと半年くらいこれをやらされます。そして、殆どが挫折します。だいたい100人近く入部して、引退するときには一学年が十数名になります。厳しいですな。今どき高校や大学の弓道部でこんなことをしたら間違いなく部員不足で廃部でしょうね。

 以来、中学・高校・大学と弓道漬けの生活を送りましたが、社会人となってからは一転して仕事の片手間に弓を引くようになり、いつの間にか“片手間期間”の方が長くなってしまいました。

 私は弓でメシを食っている「プロの射士」ではないので弓は片手間で当たり前ですが、それにしてもホントに思い出したようにしか稽古をしません。童話の「三年寝太郎」のようまもんです。たまに起き出しては弓を引き、気が付くとまた寝ていると言った具合です。

 とは言え、稽古せずに寝ているときでも弓のことはちゃんと考えてるんですよ。座右の銘は「射法は寝て待て」です。

 まあ、多くの学生弓道部員のように社会人になったとたんに弓を捨ててしまわなかっただけでもヨシとするか、といった程度に私は弓を続けているわけですが、常時「風前の灯火」状態ではありますね。

 では何故、その今にも消えそうな炎が灯し続けられたのかというと、それは小笠原流弓馬術礼法との出会いがあったからです。

 そんなわけで、寝ながら考えた小笠原流の歩射弓術についてムニャムニャと寝言のように書き連ねてみたいと思います。

2003/10/01

文責:峯 茂康


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