[2] 手袋考6「強弓」

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櫻井孝
2016/10/14 22:36
 貴方と一緒に、吉野の竹林院で見た、竹林坊如成の弓(霊弓)と云われた弓は飴色(焦げ茶色)に輝き、幅も厚さも1寸2分(36mm)程の強弓でした。また、裏ぞりがないばかりか、弦が張っていないのに張った形になっていましたね。恐らくこれほどの強弓になると弦を張ることが相当に困難となるので、全く裏ぞりのない形にしたのでしょう。恐らくこれは100キロを超える超強弓と思われます。

 一方「弓道」誌に寒川先生が「紀州藩通し矢物語(4)」に載せた和佐大八郎の愛弓の写真が竹林坊の霊弓と非常によく似ていました。したがって、普段28mの近的道場で練習するときは100キロを超えるような強弓で行うが、堂射のように一昼夜で一万本も引くときは、その三分の一程度の30キロ級(7分)程度の弓(現代では強弓)で行ったと思われる。

 そういった点から考えれば、貴方の云う通り、現代の弱弓なら堅帽子の四つユガケは必要のないものと云えますね。
 

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