肘力で止めずに引取る
2007/01/14 日 14:26
峯 茂康
また、目上の人に品物をさし上げたり逆に頂戴したりする場合に高く捧げ持つことがありますが、このときも目通りより高く上げることはありません。これは品物に自分の息が掛からぬようにという配慮なので、そもそも無理をして高々と持ち上げることはないのですが、円相に構えると人間の身体の構造上手先は目通りより上には上がりません。無理して上げようとすれば肘が伸びていくのがわかります。
ただ、小笠原流では歩射でも騎射でも初心のうちは高く打上るように指導されますが、その場合は前述のように人間の身体の構造ゆえに肘が軽く伸びます。わざと高く打上させるのは射が小さくなる癖をつけさせないためです。打上を高く、そして身体に近くすれば、筋力が不足していても比較的楽に弓を引けることは、弓を少しでも習ったことがある人なら誰でも経験していると思います。
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