7-14 伸び合いはえいやっと放すものではない

2002/03/26 火 00:00
櫻井 孝



弓道八節に分けてメリハリをつけて、練習することと、一つづつ区切って働かすことは違います。 弓道八節を区切って練習することは、動作のポイントを確認する上で、大切なことですが、力はいつも連続していなければなりません。

止める時は止める前の力の動きと、その後の力の動きをスムースに連続させることが肝心です。引き分けから会に至る時、詰め合いによって全てが定まり、静止するように見えるが、引き分けの力の延長線上にあり、さらに会の力の延長線の方向に沿って接線方向にパラリと割れるように、連続したスムースな離れが私の理想です。

このときも離れが出るのを待つのではなく、押手の角見と勝手の一文字が伸びあって分離する気持ちが伸び合いといえるでしょう。

これがえいやの離れとなると、押手は止まったまま、勝手が矢筋方向でなく、これとクロスする方向に無闇やたらに放してしまい、緩み離れの癖をつけてしまうことが問題です。以前に鉄砲の引き金でこれを無闇に思い切り引くのでは何処へ飛んでいくか、危なくてしょうがないと書いたものです。

射形の癖はやる気があれば直せますが、緩み離れの癖が身に付くとなかなか大変です。手遅れにならないうちに癖を直さないと容易ではありません、いや伸びて離れる癖を身につけるのが秘訣でしょう。

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